学校薬剤師(薬剤師国家試験とその仕事を学ぶ)

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学校薬剤師

子供達の健康を守る~学校薬剤師

 学校薬剤師というと、みなさん耳慣れない人もいるかもしれませんが、れっきとした薬剤師の仕事のひとつです。学校には必ず、学校医、学校歯科医がいるのはご存じでしょうか。思い当たらない人は、子供の頃に受けた健康診断や予防注射、歯科検診を思い出してください。そのように学校の中で、児童の健康を守る役割を果たすのが学校医、学校歯科医、そして、学校薬剤師です。

 直接、検診で生徒達に接する学校医や学校歯科医と違って、学校薬剤師が活躍するのは目に見えないシーンです。たとえば、夏の楽しいプール開きがありますよね。そのプール開きの前後に、水質を検査して、安全にプールが使用できるかを確認することは、学校薬剤師の仕事です。

また、生徒が飲む水道水が安全か、教室の照明が適切かなど、様々な観点から、化学的に、学校の環境を守ってくれるのが学校薬剤師です。

このほか、近年ますます深刻化する薬物乱用問題があります。タバコやお酒だけでなく、青少年が興味本位に、覚醒剤や大麻、違法ドラッグに手を染めることが問題になっています。覚醒剤やコカインなどが身体に悪いのは当然のことですが、まだ身体ができあがっていない青少年が乱用することで、より深刻な被害が発生し、人生がめちゃくちゃになってしまう危険まであります。

薬の専門家の立場から、薬の正しい使い方を指導し、薬物乱用の被害から守るのも学校薬剤師の重要な役目の一つです。また、学習指導要領が変わり、これまでより広い範囲で、学校で薬教育を取り入れることになりました。ここでは薬物乱用の恐ろしさを教えるだけでなく、薬の正しい使い方、いわゆる“薬育”をすることなどが期待されています。こうしたシーンでは、学校薬剤師が講師として授業をすることも想定され、今後、ますます仕事の重要性は増していくことでしょう。

学校薬剤師は単独の仕事ではなく、多くは保険薬局に勤める薬剤師が、1学校1人の割合で担当します。いわば社会に貢献する栄えある仕事として、薬剤師の業界では、非常に歴史が古く名誉あると思われている仕事のひとつです。 

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