問題集の使い方~黒本から電話帳まで
薬剤師国家試験の問題集としてまず、あげられるのは、日本医薬アカデミーの「黒本」でしょう。薬学生の中でも、国家試験対策として黒本を使っている人は多いようです。黒本の特徴は、なんといっても問題数の多いことでしょう。日本医薬アカデミーによれば、
黒本には過去6回分の薬剤師国家試験対策問題と、新傾向のオリジナル問題が載っているそうで、合計した問題数はおよそ7000問に上るということです。テキストは、「医療薬学」「基礎薬学」「衛生薬学」「薬事関連法規・制度」の領域ごとのラインナップになっていて、医療薬学と基礎薬学には、それぞれ複数のテキストが割かれています。
次に、薬学ゼミナールの「青本」があります。領域ごとにテキストが分かれているのは黒本と同じで、医療薬学の分野が、黒本よりも1冊多い作りになっています。青本の特徴というと、見やすさを追求した3色刷になっており、視覚的に理解しやすいように工夫されていること、各項目の始めに到達目標があること、年度別の過去問題出題表がまとめられていることなどでしょう。
次に、廣川書店の「ひとりで学べる薬剤師国家試験・問題と詳解」ですが、正式名称よりも、「電話帳」の名前で知られていることが多いようです。電話帳とよばれるだけあって、その大きさ、分厚さで有名です。分厚い分、自分で切り離してファイリングしたり整理したりできるようになっている。これを少々、面倒くさいと思う人もいるかもしれませんが、もともと科目別に編集されていることもあり、それほど繁雑な作業にはならないはずでしょう。
このほか薬剤師国家試験対策には、白本、緑本、黄色本など、実に様々なテキストが発売されています。しかし、すべてに共通していえるのは、まずは過去問題を数年分ほど解いてみて、その上で、オリジナル問題や解説問題に取りかかるのがいいということです。どのテキストを選ぶかは、絶対これというものはありません。好みにもよると思います。また大学によっては、予備校の講師を外部講師として招いて、国家試験対策をする大学もあり、そこでの講師から、お勧めのテキストを紹介されることもあるようです。