◆模擬試験活用法~時間配分確認と弱点を克服
3月の薬剤師国家試験を控え、秋頃から、大学の学内や薬学予備校などによる模擬試験が活発に開かれるようになります。模擬試験は、自分の苦手科目や弱点を知り、本番と同じ時間配分で試験問題を解くことができる、最高のチャンスです。きちんと学習をしてから受けようなどと尻込みしないで、これから勉強を始めるスタート地点でも、どんどん積極的に受けることをお勧めしたいですね。
模擬試験で自分の苦手科目や弱点を把握しておけば、本番の試験に向けて、どこを重点的に勉強すればよいか、あらかじめ把握することが出来ます。限られた時間の中で、効率よく勉強をするために、模擬試験はぜひ有効に活用しましょう。
模擬試験を受けた後は、総合得点の結果だけをみて一喜一憂しては意味がありません。どこでどのようにつまずいたのかを、きちんと分析することも必要です。友達と「何点だった?」とみせあって、自分より点数の低い友人を見つけて安心しているのでは、仕方がありません。
模擬試験で一番重要なのは、できなかった問題を把握すること。その問題ができなかったとしたら、なぜできなかったのか。まだその分野を勉強していなかったのか、勉強していたのにできなかったとしたら、理解が足りていないのか。こうしたことをきちんと分析し、本番への得点とつなげる姿勢が欠かせません。
さらに本番と同じ時間配分で、問題を解ける模擬試験の場は大切です。トータルの点数によって合否が決まるのですから、時間を見つつ、捨てる問題はいさぎよく捨てて、確実に点数を取れる問題に、時間を使うこともかしこいやり方です。
もちろん、合格するには4つの領域すべてにおいて、35%以上の得点がなければ合格できません。得意な領域で点数を稼いだとしても、まんべんなく得点を得なくては、不合格になってしまうのです。ですから、仮に試験直前で、苦手な科目について、捨ててしまうようなことがあっても、最低限の得点だけはとるように気をつけなくてはいけません。