TOPページ > 薬剤師資格が生かせる仕事 > MR(医薬情報担当者)
医師を訪問して薬を説明~MR
薬学部を卒業した学生の就職先でも常時ランクインしているMRの仕事ですが、一言で説明すれば、製薬メーカーの医薬情報担当者のことです。
同じ効能・効果を持つ薬は、色々なメーカーから複数出ているのが普通で、各製薬メーカーごとにそれぞれ特徴を持たせて自社の薬を販売しています。医師は数多くある薬のうち、様々な情報をもとに、患者さんに適切と思うものを選びますが、その際に医師が参考にする情報として、製薬メーカーのMRによる説明は、大きな比重を占めています。
訪問先は大学病院から地域の中核病院、診療所やクリニックなど多岐にわたります。多忙な医師の業務の合間に時間を作ってあってもらうため、薬学の専門知識に加えて、円滑なコミュニケーション能力も欠かせません。また最近では大学病院など規模の大きな病院では、MRが直接、医師を訪問するのではなく、その病院の病院薬剤師が窓口となるケースも増えているようです。その際には、病院薬剤師を通じて、自社の薬について説明することになるでしょう。
MRは、必ず薬剤師免許を持っていなくてはできない仕事ではありませんが、薬の専門家である薬剤師免許を持っている人が多く活躍しており、薬学部卒業者にはやりがいのある仕事の一つといえるでしょう。
MR財団法人医薬情報担当者教育センターが行うMR認定試験もあります。MRとして働くのに、必須ではありませんが、持っている人がほとんどですので、MRとして働くのであれば認定を受けることが望ましいでしょう。合格率は、新規の受験であればほぼ80%を超えるなど、それほどの難関試験ではありません。
ちなみにごく最近の制度改正では、後発医薬品に限った話ですが、患者さんの同意の下に、保険薬局の薬剤師が薬を選ぶことが可能になりました。こうしたことから考えると、将来的には病院・クリニックの医師だけではなく、保険薬局の薬剤師に対して情報提供をすることも出てくるかもしれません。